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都井ダイチ
Webライター
Web業界やマーケティング業界とは異業種で働くかたわら、副業でライター活動中(3年目)。
執筆や構成作成、ディレクションやSEO分析など幅広く対応しています。
当ブログでは、ライター活動で収集した必要知識を、みなさんが活用できるよう「ナレッジ」として公開しています。
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校正「ひらく漢字」一覧解説!無料で使えるチェッカーも紹介

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校正「ひらく漢字」一覧解説!無料で使えるチェッカーも紹介

自分の文章を読んだとき「なんだか読みにくいな……」と感じたことはありませんか?

その理由を紐解くと、実は文章に占める漢字の割合が高いことに原因があったりします。

いわゆるWebライティング(ネット上の文章)においては、文章内の漢字をひらがな表記にするだけで、グンと読みやすくなることもあります。

そこでこの記事では、ひらがな表記が推奨される「ひらく漢字」の一覧を紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。

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ひらく漢字とは?

「ひらく漢字」とは校正用語で、ひらくことが推奨されている漢字のことです

「ひらく」とは、漢字をひらがなにする校正用語です。文章において「ひらく」とは、漢字表記をひらがなに直すことを意味しますので、「ひらく漢字」とはひらくことが推奨されている漢字と理解してください。

読みやすい日本語文章は漢字3割・ひらがな7割のバランス構成であると言われています。そのため、漢字をひらく目的は、読みやすい文章を作るためにあると言えます。

※専門性の高い媒体では、漢字の使用率が低いと文書の締まりが悪くなるため、漢字をあえて閉じる(漢字表記にする)ことが多いです。

Webメディアや新聞などの各媒体によって、漢字のひらき方に関する独自のレギュレーションもあるかと思いますが、「ひらく漢字」の一般的な知識を持っておくことは、読みやすい文章を作るために必要なことと言えるでしょう。

一般的にひらくことが推奨される漢字一覧表

Webメディアなどで「ひらく」ことが推奨されている漢字について、一覧表でまとめました。

一番下までスクロール↓

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漢字表記1表記2補足
過ぎすぎ連用形の後は漢字、昼すぎなどの時刻・年数・距離などはひらがな
例える例える例えば、例え話(副詞的用法)
走り回る走りまわる複合動詞のうしろの動詞はひらく
眠り続ける眠りつづける複合動詞のうしろの動詞はひらく
食べ始める食べはじめる複合動詞のうしろの動詞はひらく
敢えてあえて副詞
恐らくおそらく副詞
且つかつ副詞
既にすでに副詞
大体だいたい副詞
大抵たいてい副詞
沢山たくさん副詞
正にまさに副詞
是非ぜひ副詞
偶にたまに副詞
時々ときどき副詞
一層いっそう副詞
極めてきわめて副詞
更にさらに副詞
随分ずいぶん副詞
大層たいそう副詞
全くまったく副詞
最ももっとも副詞
空いたあいたすいた読み方複数あり
開けるあけるひらける読み方複数あり
生物いきものせいぶつ読み方複数あり
一時いちじいっとき読み方複数あり
銀杏いちょうぎんなん読み方複数あり
行ったいったおこなった読み方複数あり
かたほう読み方複数あり
細々こまごまほそぼそ読み方複数あり
さまよう読み方複数あり
上手じょうずかみて読み方複数あり
人事じんじひとごと読み方複数あり
辛いつらいからい読み方複数あり
止めるとめるやめる読み方複数あり
何時なんじいつ読み方複数あり
臭いにおいくさい読み方複数あり
夫婦ふうふめおと読み方複数あり
下手へたしたて読み方複数あり
やくわけ読み方複数あり
汚れよごれけがれ読み方複数あり
うち朝のうち、3日のうち1日は、などの形式名詞は「うち」
来るくる朝が来るなどの動詞は漢字、行ってくるなどの補助動詞はひらがな
及びおよび接続詞の「及び」はひらがな
従ってしたがって接続詞
但しただし接続詞
なお接続詞
並びにならびに接続詞
又はまたは接続詞
故にゆえに接続詞
うさぎ常用漢字表にない音訓
閃くひらめく常用漢字表にない音訓
ページ常用漢字表にない音訓
棲息生息常用漢字表にない音訓
貴女あなた常用漢字表にない音訓
貴方あなた常用漢字表にない音訓
予めあらかじめ常用漢字表にない音訓
如何にいかに常用漢字表にない音訓
如何にもいかにも常用漢字表にない音訓
何れいずれ常用漢字表にない音訓
戴くいただく常用漢字表にない音訓
所謂いわゆる常用漢字表にない音訓
上手くうまく常用漢字表にない音訓
美味しいおいしい常用漢字表にない音訓
概ねおおむね常用漢字表にない音訓
流石さすが常用漢字表にない音訓
暫くしばらく常用漢字表にない音訓
直ぐすぐ常用漢字表にない音訓
凄いすごい常用漢字表にない音訓
則ちすなわち常用漢字表にない音訓
即ちすなわち常用漢字表にない音訓
ただ常用漢字表にない音訓
ただ常用漢字表にない音訓
貯めるためる常用漢字表にない音訓
溜めるためる常用漢字表にない音訓
容易いたやすい常用漢字表にない音訓
鏤めるちりばめる常用漢字表にない音訓
終についに常用漢字表にない音訓
遂についに常用漢字表にない音訓
繋がるつながる常用漢字表にない音訓
にも拘らずにもかかわらず常用漢字表にない音訓
温いぬるい常用漢字表にない音訓
博打ばくち常用漢字表にない音訓
相応しいふさわしい常用漢字表にない音訓
殆どほとんど常用漢字表にない音訓
未だまだ or いまだ常用漢字表にない音訓
まで常用漢字表にない音訓
以ってもって常用漢字表にない音訓
以てもって常用漢字表にない音訓
所以ゆえん常用漢字表にない音訓
拠ってよって常用漢字表にない音訓
見出す見いだす常用漢字表にない音訓
活かす生かす常用漢字表にない音訓
総て全て常用漢字表にない音訓
凡て全て常用漢字表にない音訓
とき時期・時間・時刻を示すものは漢字、場合を示す形式名詞はひらがな
明後日あさって字音訓で読む場合は漢字でもよい
何故なぜ字音訓で読む場合は漢字でもよい
言ういう思ったことを言葉で表す・述べる場合は「言う」。実質的な意味が薄れた場合は「いう」
ふう今風などは漢字、こんなふうになどはひらがな
子供子ども公的文書では「子ども」表記が多く使われています。
する上するうえ形式名詞
する事すること形式名詞
する度するたび形式名詞
する時するとき形式名詞
する他するほか形式名詞
という物というもの形式名詞
こと具体的な事柄は漢字、抽象的な内容はひらがな
一人ひとり慣用句などは「一人」、人数などは「1人」、孤独などは「独り」
つくるつくる会社、金、機会などの抽象名詞はひらがなで「つくる」
致しますいたします補助動詞
頂くいただく補助動詞
下さいください補助動詞
ところ位置・場所は漢字、それ以外・誤読のおそれがある場合はひらがな
たびこのたび、~するたび、などはなるべくひらがな
一人一人一人ひとりくりかえす言葉のうしろをひらく
重ね重ね重ねがさねくりかえす言葉のうしろをひらく
付くつくくっつく・加わるものは漢字、色気づく・傷つく・近づくなどは慣用でひらがな書き
あとあと一息、あと3時間などはひらがな書き
出来るできる~することができる、などの動詞・副詞はひらがな
良いよい、いい~してよい、もうよい、などの補助用言・接尾語はひらがな
もの~したものだ、切腹もの、などの形式名詞はひらがな
無いない「有」の対語は漢字、~しない、などの用法ではひらがな
勿論もちろん「勿(もち)」常用漢字表にない音訓
子供達子どもたち「私達」や「子ども達」で使われる「達(たち)」などの接尾語
最早もはや「最早(もはや)」の「最(も)」は常用漢字表にない音訓
行くいく「行く」の意味が薄れた場合はひらがなで「いく」
始めはじめ(主たるもの)をはじめ、の場合はひらがな
色々いろいろ
様々さまざま
爽やかさわやか
大変たいへん
確かにたしかに
例えばたとえば
匂いにおい
紛らわしいまぎらわしい
基づくもとづく
易いやすい
ひらく漢字一覧

媒体によってレギュレーションも異なるため、この表に記載の内容はあくまで参考として認識いただければと思います。しかし、知らないよりも知っておいたほうがいい情報であることは確かです。

ぜひ参考にしてみてください。

ひらく漢字の基準を7つに分類して解説

ひらく漢字の基準を6つにわけて解説

ひらく漢字の基準はいくつかに分類できます。

  1. 常用漢字表にない音訓
  2. 読み方が複数ある漢字
  3. 接続詞
  4. 副詞
  5. 形式名詞
  6. 敬語に分類される補助動詞
  7. 複合動詞のうしろの動詞

①常用漢字表にない音訓

(例)
殆ど

ほとんど

流石

さすが

予め

あらかじめ

常用漢字表とは、文化庁が定める、現代の国語を書き表す場合に使用する漢字の範囲を「目安」として示したものです。常用漢字表に記載されていない漢字は、ひらがな表記にすることが推奨されます。

こちらのサイトで検索もできるので、興味のある方はチェックしてみてください。

文化庁 | 国語施策・日本語教育 | 国語施策情報 | 常用漢字表の音訓索引

②読み方が複数ある漢字

(例)
空いた

あいた・すいた

行った

いった・おこなった

何時

なんじ・いつ

読み方が複数ある漢字の場合、読み違えてしまう可能性があります。

読者に少しでもストレスを与えないために、上記のような漢字はひらいておくとよいでしょう。

③接続詞

(例)
但し

ただし

故に

ゆえに

及び

および

接続詞は文と文をつなぐ自立語です。一般的に、接続詞も漢字表記ではなく、ひらがなにひらくことが推奨されます。

④副詞

(例)
全く

まったく

最も

もっとも

一層

いっそう

副詞は、動詞・形容詞などの用言を修飾(詳しく説明)する単語です。

  • 「彼の話はまったく信じられない。」
  • 「彼はクラスでもっとも頭が良い。」
  • 「彼をいっそう悩ませている存在。」

上記例のように、強調したいときに使う副詞はひらく、と理解しておくとよいでしょう。

また「是非(ぜひ)」「偶に(たまに)」「時々(ときどき)」などは、名詞や形容詞を修飾する「副詞的用法」として使用されることもあります。

⑤形式名詞

(例)
する事

すること

する度

するたび

する時

するとき

形式名詞とは名詞の一種であり、それ自体は具体的な意味を持ちません。「~すること」など、動詞や形容詞と組み合わせて使用されます。

  • 「毎日運動することが健康維持に大切です。」
  • 「彼のギターの音色を聞くたび、子供の頃の思い出が蘇ってきます。」
  • 「新しいプロジェクトを開始するとき、まずは十分なリサーチが必要です。」

⑥敬語に分類される補助動詞

(例)
致します

いたします

頂く

いただく

下さい

ください

補助動詞は、別の動詞に後続することで機能する補助的な動詞です。敬語を使う場合に使用する上記例のような補助動詞は、一般的にひらくことが推奨されています。

  • 「お問い合わせいただけましたら、すぐに回答いたします。」
  • 「昨日、先方から素敵なプレゼントをいただきました。」
  • 「記載されましたら、書類をこちらにお渡しください。」

⑦複合動詞のうしろの動詞

(例)
走り回る

走りまわる

眠り続ける

眠りつづける

食べ始める

食べはじめる

複合動詞とは、2語以上の自立語からなる動詞のことで、「動詞+動詞」で構成される言葉を指すことが多いです。

上の例のように、走る+回るといった2語の動詞を組み合わせる場合、うしろの動詞はひらがなにひらくことが一般的です。

ひらく漢字チェッカー紹介

漢字のひらきを目視でチェックするのも大変ですので、ここではひらく漢字がカンタンにチェックできるツールをご紹介します。

(無料)ひらく漢字チェッカー

ひらく漢字(常用漢字)+テキスト内漢字率チェッカーの使い方解説動画

「ひらく漢字チェッカー」は当サイトが提供するオリジナルツールで、誰でも無料でご利用いただけます。

テキストを入力し、チェックボタンを押すだけで、上の表をデータベースとしてテキスト内の漢字をチェックできます。

ブラウザで動くシンプルな機能にしており、さくっと校正作業をしたい方にオススメです。(ブックマークして活用してもらえると嬉しいです!)

(有料)文賢

文賢トップページ

「文賢(ぶんけん)」は、Webマーケティング会社として有名なウェブライダー社がリリースしている、ライター・編集者向けの校閲・推敲チェックツールです。クラウド型のためインストール不要で利用できます。

6つの機能
  • 読みやすさのチェック
  • わかりやすさのチェック
  • 不快語のチェック
  • 日本語の誤用チェック
  • 誤字・脱字のチェック
  • 環境別の見え方チェック

上記の中には、ひらく漢字のチェック機能も含まれています。有料ツールではありますが、非常に高機能で、文賢ひとつあれば校正は完了してしまうオールインワンツールと言えます。

わたしも2022年頃からずっと使っており、執筆作業の手助けをしてもらっているオススメのツールですので、文章レベルを本気で上げたい方・利用検討していた方は、ぜひチェックしてみてください。

まとめ

  • 「漢字をひらく」とは、漢字をひらがな表記に直す校正用語
  • ひらくことが推奨される漢字は多いが、一定の基準もある
  • 漢字を適切にひらくことは、読者のストレスをなくし、文章を読みやすくする効果がある

当記事や、チェックツール作成時に参考にした書籍も紹介しておきます。ライターであれば手元にあったほうがよい一冊ですので、まだお持ちでないかたはチェックしておきましょう。

おまけの理解度クイズ!

当ページの内容を踏まえて、理解度チェックをしてみましょう!

3択問題

ヒント:文章を読みやすくするための校正用語です。


ヒント:あまり使用されない漢字はひらくことが推奨されています。


ヒント:複合動詞とは2語以上の自立語からなる動詞のことで、「動詞+動詞」で構成される言葉を指すことが多いです。

文章問題

問題1:以下の文章内で「ひらく漢字」があれば直してください。

「貴方の役割は予め資料を準備しておくことです。」

回答:

「あなたの役割はあらかじめ資料を準備しておくことです。」

問題2:以下の文章内で「ひらく漢字」があれば直してください。

「ピアノが上手ですね。秘訣を教えて下さい。」

回答:

「ピアノがじょうずですね。秘訣を教えてください。」

問題3:以下の文章内で「ひらく漢字」があれば直してください。

「勿論、そのまま進めてもらっても良いですよ。」

回答:

「もちろん、そのまま進めてもらってもいいですよ。」

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